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Xデザイン学校公開講座in大阪(2日目)

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「 Xデザイン学校公開講座in大阪 」の2日目を受けて思ったことを記す( 初日の模様はこちら )。 2日目は分析!グルーピングからラダーアップさせるKA法に取り組み、KA法の上位概念からパターンに落とし込んで、パターンを使ってをコト起点で「大学の模擬店」をデザインした。 お題となる「モノ」の発表は2日ある最後2時間程度で、ほとんどの時間は「コト」のことを考え続ける。自社が作っている「モノ」のことはいったん忘れて「コト」だけを考えるというのは、メーカーに身を置くとなかなか出来ない。 学びの前では競合他社などといったボーダーは無い。限りなくスタッフっぽい参加者。 会場はヤフーさんのめっちゃ綺麗なオフィスで、UX KANSAIでも秋ごろに同じ「 質的調査の分析 」ワークショップをやった。その時の学びを活かして、少なからず今回は上手くできただろうか...。 適用先を意識せずにパターンを作れるのか? ここ最近、メタ認知力(=自分が知らないことを知る力)が足りないことをようやく認知できた私は、自分なりにトレーニングしようと意識している。 本の中で「AとかけてBと解く...その心は?」という謎かけによってパターンを導く「アナロジー思考」の話があり、まさにパターンをつくる今回のワークに関連が深そうなので心がけて実践したく思っていた。 そんな「謎かけ」では、「ツバメの羽の形」から得たパターンを「扇風機」に適用するみたく、Aを抽象化して得た概念を距離の離れたBへと適用してみる話が多い。「レイヤーの高いパクリ」とも言えて、パクリ元Aとデザイン対象Bの両方があるからこそ、共通したパターンが探せる。けれども今回のワークショップだと、パターンを適用すべきデザイン対象は最後まで出てこない。適用先が無くては「謎かけ」できないじゃないかと思った。 これに対して、KA法をやりながら実感したのは、近い匂いを放つKAカードをラダーアップしてラベルを書くときに、「謎かけ」をやっていること。モノとモノの類似点からコトを導くのでなく、コトとコトの類似点からさらに上位のコトを探すのが今回のワークショップ。 「謎かけ」における「AとBだけに当てはまり他には当てはまらないこと」を探すスキルは、UXデザインにおける付箋の書き方にも適用できるポータブルスキルであるよう

Xデザイン学校公開講座in大阪(初日)

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普段、UX KANSAIでは苦しむ参加者を運営として余裕の見物しているところ、今回は参加者として「 Xデザイン学校公開講座in大阪 」で一緒に苦しんできた。みんな...こんなに苦しんでいたんだ...スマンカッタ。 全体の流れとしては、初日に講義と大学のキャンパスでフィールドワークをして、人が「嬉しい」と感じる具体的な集めてくる。それを翌日に分析してパターンとして整理し、パターンを使ったサービスをデザインする。ハードな2日間だった。 初日のダイジェスト 2日目から参加された社会人も多かったので、雰囲気が伝わればいいなと思い写真多めに残しておく。初日の会場はマグロ養殖で有名な近畿大学。 あえて迷路のようにしているのか、自分がすすんで読みそうなジャンルの隣に読まなそうなジャンルが置いてあって、偶然の出会いがありそうでワクワクする図書館。 図書館の中にALL DAY COFFEEがあってお洒落っぽい。 そんな図書館の通路にいきなり現れるオープンなセミナールーム。女子率が1割を下回る学部にいた私は、女子が多いとソワソワして講義に集中できない。 サービスデザインと能の共通点を見出して語る山縣先生のお話に、アナロジー思考(後述)を見出した。 突撃エスノグラフィックインタビュー 女子大生とチームを組んでキャンパス内を案内してもらいながら、女子大生をよく観察してから話しかけるフィールドワーク。...と書いたら字面の破壊力が凄い。 「人はどんな状況で嬉しいのか?」を探るために、4人チームをさらに2つに分けたペアで学内に潜入して、人を観察して、問いを立てたことを相手と共有して、実際に「どうしてXXXしているんですか?」と声をかけて聞き出すという流れを繰り返す。 フィールドワークを共にした学生が「自分でも分かってしまうから疑問が湧いてこない」と話していたのが印象に残った。...ということは、アラサーサラリーマンである私が抱いた問いに対する答えを、隣にいる学生から聞き出して自己完結できるではないか。対象者に近しい人と離れた人が一緒にフィールドワークするのは賢いやり方なのだ!と正当化してみる。 英語しか話してはならない建物に入り浸る学生のみなさんは、インタビューのみならず記念撮影にも応じて下さった。 「ゼ

東神戸マラソンを走ってきた

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神戸マラソン と名前は似ているけれど、まったく別物の 東神戸マラソン なるイベントが同日開催されている。これまで宗教上の理由から東神戸マラソンには出られなかったのが、先月の改宗を機に東神戸マラソンに出ようと一念発起した。 けっこう厳粛でストイックでなければならない印象があったマラソンに対して、大人が本気で遊ぶ草レース感が新鮮だったので書き留める。 当日に受付で自分の名前を告げると、空港で荷物に付けるタグっぽい奴が手渡される。ゼッケンであり、エイドで通行人 or 選手を見分ける印であり、裏面は自分でタイムを書き込んでの完走証も兼ねている。 参加費3000円の支払いは、主催している焼き鳥屋さんの兄ちゃんにニコニコ現金払いという、超アットホームな運営。神戸マラソンと同日の秋と、春にも開催されていて、今回で13回目になるようだ。 直前のニュースで、神戸マラソンの コスプレ規制 が話題になっていた。一方で、東神戸マラソンはそのような事は無いので気兼ねなくスパイダーマンで参加する。 10時のスタートに向けて川の歩道まで降りる。集合してみるとコスプレランナーはそんなにいないので浮いている感もある。 2万人が駆け抜ける神戸マラソンと比べて、東神戸マラソンは定員120人でキャンセルもあるだろうから100人程度といったところか。 主催者からの注意事項がスリリングだった。テレビ局から密着取材オファーがあったけれど、グレーゾーンを攻めてきたのが不特定多数に広まるとやりにくくなるので断ったとか。 選手宣誓では「スポーツマンシップでモッコリ!!」を唱和するという様式美。 六甲縦走キャノンボールラン のTシャツを着ている選手が多いと思ったら、姉妹イベントだったのね。 いよいよスタート。最初の都賀川は追い抜かず、通行人に道を譲りつつ走る。 神戸市をはじめ、公の組織からは何の後ろ盾も無いけれど、唯一、灘区民ホールは横断幕を引っ提げて応援してくれている( スタッフのつぶやき )。 とにかく信号は守る。お上への届け出はなく、速く歩く団体として薄い目で見過ごして貰っているイベントなので、ギリギリを守って継続するためにもマナーや法令順守には敏感。 最初の10kmは、だだっ広

2017年第7回HMDミーティング

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クリスマス色に染まりだしたグランフロントの装飾を横目に、ほぼ毎月、大阪(たまに東京)で開催しているHMDミーティングにお邪魔してきた。 タイトルこそHead Mount Displayを冠しているけれど、シューズ・活動量計・関連UI技術などウェアラブル全般を扱っている研究会。今回は 2017年度第7回 となる。 研究会やセミナーの類は東京が中心なのだけど、ウェアラブル技術で言えば大御所である塚本先生が神戸におられるためか、珍しく関西でも盛んなテーマという印象がある。 製造メーカーへのAI,AR,ウェアラブル導入 ARやウェアラブルの導入と言うとゲーム等アミューズメントに限られるイメージがあるけれど、実はビジネスへの応用も相性いいんですよ!という売り込みネタ。事例としては、コピー機の修理をするときに手を使わずマニュアルが参照できるとか。営業支援として型番からマニュアルを参照しなくても、画像認識して目の前に仕様が参照できるとか。 映し出すデータの準備がハードル高いのに対して、既に企業が備えているドキュメント類で対応できるのが主なカラクリ。題名のAIというのは、視界の画像から適切な文章を探して表示するあたりの知的な処理を指していて、諸々がHMDに統合される。 「こんなことも出来るよ」デモとして、Microsoft Hololensの仮想空間に操作パネルを出して操作していた。CADデータを空間上に出すことで、技術者同士のディスカッションに役立てたり。天井や壁の色をリアルタイムに変えることで、住宅内装の提案に役立てたり。 現時点で使い物になるかは置いておいて、方向性としてはデザインの進め方をより良くしそうな予感がする。すなわち、手を動かして作る前にリアリティをもたらすことで、問題点を前倒し抽出できるプロトタイピングの環境を提供する。そのデータづくりに工数を取られては本末転倒だから、設計情報から難なく構築できるのは必須だろう。 デザインの現場 理系の参加者が多そうな研究会にて、Unix Designの中内氏が壇上に立ち、デザイナーの立場からピクトグラムのボツ案を発表しだす。もはや、ウェアラブルすら関係ない!! デザイナーのお仕事について知ってもらおうと、会場からお題を受け付けて壇上でピクトグラムを作るという大