しまなみ突撃隊

昨年度のUX KANSAI 2016セミナーにて、しまなみに実在する企業の課題に取り組んだ。アウトプットとして生み出されたビジネスプランを、本当にUX KANSAIメンバーが夫婦で実現することになり、視察すべくジャーニーへと突撃した。

UX KANSAI 2016で自分たちが取り組んだ問題への答え合わせ(?)の意味と、自らのユーザー体験を記録する意味で書き留める。すんごく楽しかったので、「皆で行ってみようぜ!」と思われるくらい楽しさが伝われば幸い。


チャリで来た!までの道のり

3人が自転車持参の5人一行、テトリスのように自転車3台をSUV荷台へと詰め込んで、1台でワイワイと向かうことができた。

尾道のオシャレスポットU2で荷物を積み下ろす。乗ってきた自動車は駐車しておいて、自転車でGOする。土日は近くの駐車場が満車なので注意。

自転車を持っていないメンバーは、予約してU2の中に入っているGIANTで借りていた。私も、持参した空気入れが故障していたので、GUIATの空気入れを使わせていただいた。

ホストファミリーの夫婦がご厚意で荷物を運搬してくださり、我々は身軽にサイクリングを楽しむことができた。

お昼時なので腹ごしらえ。豚の背脂が尾道ラーメンの特徴らしい。

いざしまなみ海道へ!と思いきや、最初の島へは船で移動する。気持ち的にはフェリー移動はズルしたような気になるところ、実際は向こう岸が見えているくらい短距離。

出だしは街中や内陸の丘を通る、思ってたしまなみのイメージとちょっと違う。

と思っていたら、すぐに海沿いになる。サイクリングコースを示す車道の青線を信じれば良いので、道が正しいことを確信しながら走れる安心感がある。

島を一周するコースと、次の島に行くための分岐だけは見落としてはいけない。注意すべきところには青い看板に地図が書いている。

上り坂は3%くらいの傾斜で抑えられていて、橋なのでゴールまでの到達度が分かり精神的にはラク。それほどウンザリするようなものでもなかった(あくまで個人の感想)。

高い橋の直下など、普段ではなかなか見ることが出来ない景色も見られる。

チャリで来た!!!!

県境を超えると目的地の大三島に到着する。降りてすぐ自転車の聖地がある。

初心者も中級車も力を合わせて走り、ダッシュで抜き去って待ち構えて良い写真を撮ろうと躍起になり、気になったスポットには立ち寄り、一緒にゴールできた。
ガチ勢のサイクリングについてゆくと、ストイックに走り続けてペースについてゆけず辛い想いをすることもあったけれど、今回のような皆で分かち合うサイクリングも良いものだ。


エンターテイメント寺

道中で立ち寄った耕三寺は特筆に値する。入場料1400円とるだけのエンターテイメント性があった。まず、色使いからしてお寺っぽくない。

「地獄が体験できる」という触れ込みにヘヴィメタル感がある。洞窟の中は9℃くらいでひんやり気持ちいい。

お寺の中なのに、イタリアから大理石を取り寄せて作った遺跡っぽい空間が現れる。同行したメンバーのおかげで「インスタ映え」という概念を知った。

お寺としてはどうなんだろ?と思っていたところ、SNSにバンバン投稿するのが推奨みたいだった。


豊かな暮らしを垣間見た

ホストファミリーがBBQでおもてなししてくださった。庭に生えてるレモン、近所の方がおすそ分けして下さったタケノコなどなど。

お庭にBBQセットを広げて、梅酒酒屋のクラフトビールでかんぱーい!!

日が落ちると肌寒くなってくるので、火を囲んで暖をとる。

ホストファミリーの奥様はリサーチがてらゲストハウス慣れされていることもって、おもてなしのレベルが一味違う。

正直、これまで田舎に移住する人の気持ちなんて分からなかったのが、今日は実感として理解できた。日の出とともに釣りに出る。その土地の食材を味わう。気候の変化を肌で感じる。豊かな暮らしが羨ましい。
一方で、今やっている仕事も捨てられない。ホストファミリー夫婦は、都会にいた頃の仕事も続けていて、自らを律して働く時間を決めてリモートで仕事をしている。アウトプットだけで測られる状況で、期待に応え続けている。なかなか普通の人が出来るものでない。
生活そのものに魅力にとりつかれると1泊2日で訪れるだけでは足りず、一週間の休みを取ってじっくり過ごしたくなってくる。そんな魅力は感じるけれど、普通の人は移住する程の決意に至らない。しまなみのワーキングスペースはこういう人を充足させる場なのかも。


島一周なんて朝飯前だぜ!

翌朝は早朝5:30起床して男達で大三島を一周した。もとの予定は5:00起床で30分準備して出発する筈が、寝坊により起床後10分後には自転車こいでた。

前日「コンビニが1つしかないから気を付けて」という忠告を頭では理解していたのに、寝ぼけてスルーしてしまった結果、文字通り「島一周なんて朝飯前だぜ!」状況になってしまった。

そんなで、この朝サイクリングで唯一の立寄地である、大山祇神社に到着。

立派な神社の中にある楠が厳かで、こういう感じを「畏敬の念」っていうんだな。

島の真ん中をショートカットして引き返す選択肢は無く、大三島の下半分も一周する。海沿いだからと侮っていたけれど、切り立った峠の高低差は橋よりキツく、電池が切れたかのようにエネルギー切れになってしまう。


位置情報をもとにゲストファミリー一行が車で応援に駆けつけてくれ、一番きつい峠らへんで黄色い声援をいただいた。笑顔は絶やさない。

いくつかの峠を越え2時間ほどかけて、帰ってきた。

そして念願の朝ごはん(パン)。


しまなみビジネスの偵察

昼前に、この旅の主目的であったワーキングスペース予定地を視察した。建築業界でUXDを実践している工務店の社長が、家の状態をチェック。

間取り図を片手に、ワークショップするスペースの構想を膨らませる。

劇的ビフォーアフターする前のBeforeの図。次は夏にワークショップやるとか。


サイクリストのユーザー体験

岐路は男子組はストイックに大三島から尾道までサイクリング。女子組は車でオシャレスポット巡り。

ご当地に来たからにはご当地のものが食べたい気持ちはある。しかし、サイクリングに主眼を置くと、炭水化物を効率的に摂取することが必要になってきて、コンビニでも良くなる。
2016セミナーでも、しまなみで新たなサービスを作ろうと奮闘したけれど、なるほど、ストイックなサイクリストになるほど観光地にお金を落とさないんだ。

短時間でエネルギーが補給できるご当地モノは進んで買う。

名物のはっさく大福も美味しかった。はっさくは皮が厚いので餅が水っぽくならないけれど、食べる時にはみずみずしい。
はっさくの羊羹をバラ売りしたら売れるだろうなぁと思う。自転車のフレームに張り付けられて片手で食べられると尚良し。

走りぬくだけなのも味気ないよね…。と思い、海の景色が広がったところで記念撮影する。

撮影した写真を確認すべくスマホを見ると、シェアしている位置情報から近くに女子組がいることが分かる。
電池の減りは早くなるけれど、みんなでこの機能を使うとマップ上で移動が俯瞰できて楽しい。応援しようと思っても場所が分からないマラソン応援にも役立ちそう。

オシャレカフェにいる女子組に乱入!と思いきや、平日なのに満員で入れない。けっこう古い建物なのに、物凄いオシャレカフェに変身している。

仕方なく男子組は尾道まで向かった。U2にはコインシャワーがあり、さっぱりして岐路につくことができた。


ホストファミリーの夫婦、しまなみ突撃隊のみなさん、ありがとう&また行くで!!

コメント

このブログの人気の投稿

ワークショップのチーム分けを組合せ最適化問題として解く

家族サービスデザイン #2 上位下位関係分析

運動会の上位下位関係分析